ブログタイトル:合同会社設立手続き体験記 – 苦労と学び

合同会社の設立を初めて経験することは、想像以上に大変で、緻密な準備と計画が必要です。今回、私はその手続きに取り組み、法務局からの問い合わせなども経験しながら、無事に合同会社を設立できる見込みです。その過程で学んだことや、感じたことをブログとしてまとめました。これから会社設立を考えている方々の参考になれば幸いです。


目次

1. 合同会社設立のきっかけ

合同会社を設立することになったのは、行政書士としての業務を拡大し、南アジア出身の知人とのビジネスを進めるためでした。当初、会社設立の手続きがこんなに複雑だとは思っていませんでしたが、一歩一歩進めるうちに、事業計画の立案、資本金の調達、定款の作成など、各プロセスにどれだけの知識と注意が必要かを痛感しました。

2. 合同会社設立に必要な準備

2-1. 会社の基本情報を決める

最初に行うのは、会社の名称、所在地、代表社員、資本金の額、目的などの基本情報の決定です。これらは定款に記載する重要な要素であり、慎重に決定する必要があります。私の場合、事業計画をもとに目的を定め、次に本店所在地を選びましたが、住所の記載が旧番地と新番地が混ざっており、市役所に確認するのに苦労しました。賃貸契約も旧番地記載になっておりまた住所の表記も間違っていたので確認するのに後々登記に必要な書類の準備で手間取ることになりました。

2-2. 定款の作成と整合性の確認

合同会社の設立では「定款」が最も重要な書類です。私は、電子定款で申請することを選びましたが、内容の整合性や法務局の基準に合わせるために何度も修正を繰り返しました。特に以下の点を注意しました。

  • 目的の記載内容:幅広い業務を将来的に行うことを想定し、「貿易に関するコンサルティング業務」「自動車関連の技術サポート」など、詳細に業務内容を列挙しました。
  • 公告方法の設定:初めは「官報公告」としていましたが、会社のホームページでの公告も追加し、柔軟な対応ができるように変更しました。
  • 代表社員と業務執行社員の違い:定款の記載において、業務執行社員と代表社員の役割を明確に定め、各自の責任と権限を確認しました。

これらを法務局に提出する際、細かな書式の違いや表記ミスで何度か問い合わせがあり、思ったよりも修正に時間がかかりました。

3. 資本金の払込みと確認書類の作成

資本金の払込みは、登記に欠かせない重要な手続きです。当初代表社員が2名いるため、各自の資本金の支払い方法を慎重に検討しました。最終的に、1名は現金での入金、もう1名は振込という形で対応しました。

ポイント:

  • 払込証明書の作成:資本金を振り込んだことを証明するため、銀行の通帳コピーを添付し、さらに払込証明書に代表社員全員の署名と印鑑を添える必要がありました。

4. 法務局からの問い合わせ

今回は、南アジアの代表社員本人が、Windowsパソコンでソフトをダウンロードして、QRコード2次元コードを使用し法務局に合同会社の設立申請を行なった後、私が会社の関係者として(実際関係者)法務局に書類を提出しました。友人に法務局からの問い合わせがありました。特に確認された点は以下の通りです。

  • 代表社員の住所や氏名の表記:定款とその他書類の整合性が重要で、1文字の違いでも訂正を求められることがあります。
  • 資本金の払込み状況:2名の代表者の払込み内容が正しく証明されているかを確認されました。
  • 目的と事業内容の具体性:入管申請にも関わる部分なので、会社の目的と事業内容が不明確な場合は修正を求められます。
  • ホームページでの公告:ホームページでの公告はURLが必要とのことで問い合わせがありました。

法務局とのやりとりはやや時間がかかりますが、問い合わせ内容に正確に対応することが無事設立を成功させるカギです。

5. 設立が見込み通りに進む喜びと学び

今回の設立手続きは、初めてだったため、多くの困難を伴いました。しかし、法務局から金曜日に「登記完了」との連絡を受けたときには、大きな達成感を感じました。これらの経験は、行政書士としての業務にも役立ち、今後、同じように会社設立を目指す方々のサポートに活かせると確信しています。

6. これからの展望

設立が完了した後は、すぐに事業を開始できるように、銀行口座の開設、税務署への届出、社会保険の手続きなどを進める予定です。また、南アジアとの貿易や自動車関連業務を円滑にスタートさせるための準備も進めています。


最後に

今回会社設立のお手伝いを行いましたが、申請は当人がQRコード(2次元コード)で申請を行いました。今回感じたのは会社設立には法律や規則に基づいた緻密な作業が求められます。しかし、その過程を通じて得られる知識と経験は何にも代えがたいものです。もし、これから会社設立を考えている方がいれば、ぜひ私の体験を参考にして、確実に進めてください。初めてのことは困難も多いですが、やり遂げたときの喜びはひとしおです。

これからも、行政書士として皆様のサポートを全力で行っていきたいと思います。

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建川一茂 行政書士
建川一茂(たてかわかずしげ)は東京都世田谷区生まれ。海上自衛隊や神奈川県警に勤務し、警視で退職。交通課長当時交通防犯講話を行い、神奈川県内の安全に寄与しました。また、2016年相模原障害者施設事件や2019年登戸の児童殺傷事件に対応し、問題解決や組織運営における高いスキルを培いました。現在は損害保険会社の調査顧問や行政書士、新磯地区自治会連合会事務局長として活躍中です。趣味はギター演奏、映像編集、デジタルコミュニケーション。
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この記事を書いた人

建川一茂(たてかわかずしげ)は東京都世田谷区生まれ。海上自衛隊や神奈川県警に勤務し、警視で退職。交通課長当時交通防犯講話を行い、神奈川県内の安全に寄与しました。また、2016年相模原障害者施設事件や2019年登戸の児童殺傷事件に対応し、問題解決や組織運営における高いスキルを培いました。現在は損害保険会社の調査顧問や行政書士、新磯地区自治会連合会事務局長として活躍中です。趣味はギター演奏、映像編集、デジタルコミュニケーション。

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